「大人のADHD」のための段取り力
司馬 理英子 (監修)出版社: 講談社 (2016/1/13)
単行本(ソフトカバー): 102ページ
ADHDつまり注意欠如多動性障害と診断されたかたへの仕事や
家事などの段取り方を「絵を交え説明」している本です。
ただ書かれている内容にはASD(自閉症スペクトラム・アスペ
ルガー症候群)に通じる部分が多々あります。
ADHDとASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)の
違いは正直なところ素人判断では難しく、他の書籍やネットで
調べた処で判定できません。これは多くの書籍にも書かれている
「定義は明確」だが診断、断定が非常に難しいとされる所以です。
症例が似寄るこのADHDとASD、大体どちらの症例にも当て嵌
まる行動パターンがあり、それならば「両とも読めば」とした
考え方から購入した次第です。
書籍内容は、作業に繋がりを持たせる事により、散漫的で狭視
野となりがちな行動、「時間の管理」「ものの管理」「プラン
ニング」「記憶の補強」「持続力」などをスムーズに行えるよう、
「段取る」力をつける為の道筋を説明した本です。
1 段取り力をつけるための5つの課題
2 職場での段取り力→信用と実績につながる
3 家庭での段取り力→暮らしやすさにつながる
4 自分を励ましながら確かな段取り力を身につける
多くの絵を交えての説明は解かり易いはずです。
だた、これは私的な感想ですが、ADHD、ASD共に診断初期
で自覚はあっても「ならば私はどうしたらよいのですか?」と
する位置にいる方に本を渡しても、「なぜ、そのようにしなけれ
ばいけないのか?」から説明してあげないと本人は読んだだけで
は行動できません。
書かれている事は正しい、でも当人が「段取り力」を付ける為の
段取りをとれなければ読んだだけで終わります。
やはり家族内にADHDやASD症状をお持ちの方がおられ、
家族からの目線として書かれれば、より諭せ有用性が増すのでは
と考えます。
多くの場合、傍から見たら困った行動でも、当人は困ってはい
ないのですから最初の説明が大事ですよね。ただ書かれている
事は全て出来たら嬉しい事に間違いはありません。ADHDの参考
用例書として、まず家族の方が持たれてはいかがでしょう。
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