マンガでわかる もしかしてアスペルガー! ?
大人の発達障害と向き合う
司馬 理英子(著)/出版社: 主婦の友社
(2017/12/20)(ソフトカバー): 160ページ
この『もしかしてアスペルガー! ? 』は大人向けに書かれた
ADHDについての本です。
表題からお分かりの通り「マンガでわかる」とした、とても読み
易い導入方法を取られています。
主に大きく分類し、三つのタイプを例として説明
自分の気持ちを伝えたり表現したりするのが苦手な
「受動タイプ」
感情表現が大げさでカッとしやすく自己中心的に思われがちな
「積極奇異タイプ」
必要な時以外は自分の世界に閉じこもりがちな
「孤立タイプ」
「受動タイプ」や「孤立タイプ」などは目立って判断できそうですね。
それらを、会社の仕事例に例え漫画化、アスペルガーの特徴を
際立たせることで、文章説明に比べて理解が早いです。
「人づきあいが苦手」「空気が読めない」「人間関係のトラブルを
起こしがち」などとした対人コミュニケーションが苦手なアスペルガー
症候群を知る上でもよい入門書です。
今回は 160ページのボリュームで収めるとした内容なのか、上記
3タイプに特化した説明です。
実際はもっと複雑に症状を組み合わせ持つ訳ですから個々の例に
沿った対応なども考えて当て嵌めなければならないでしょう。
内容にも書かれていますが「普通(一般的な多数意見)」を理解して
貰う事が多分に一番大変な事です。
「普通」を理解し難い訳ですから、いくらこちら側で「こうしろ」と説明
しても、その意味(有用性など)が伝えられなければコミニュケーション
はとれません。
出来れば関わる方皆さんで読まれたらとても良いでしょう。
漫画の部分が多めで読み易い半面、文章説明が少ないので物足り
ない感はあります。その点は残念ですがADHDを部下に持つ上司
向けの小冊子として社に置かれても便利かなとは感じました。
昨今、書物書籍や専門の解説サイトが増えてきた事は喜ばしいの
ですが、地方のレベルから見れば専門の医療機関はまだまだ少なく、
総合病院内においても専門医さんがおられない処が殆どです。
多分今後の日本、程度の大小もありますが患者が減る事はないで
しょう。
願わくば医療機関の数が増えていく事に期待します。
漫画が多め、Kindle版がお薦め。

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